情熱大陸
「#1364 山口理容店」
【毎日放送】8月10日(日)23:00〜23:30
神奈川県・葉山町の一角に、昭和の佇まいを残す一風変わった“床屋さん”がある。
その名も「山口理容店」。
後継者不足で廃業する同業が多い中、105年もの間、地元で愛されてきた。
開業当時から時を刻む振り子時計や彫刻のあしらわれた木製の鏡台、建具などには、歳月の風格が滲む。
切り盛りするのは3代目店主の山口昌男(78歳)と長男で4代目の山口太郎(32歳)。
長い歴史もさることながら、この店の特徴は独特なサービスにある。ただ髪を切って帰るだけの場所ではなく、提供するのは「究極の癒し」だ。
散髪、シャンプー、顔剃り、マッサージ・・・、一連のサービスを驚くほど丁寧に施す。中でもマッサージには1時間以上かけることもある。もちろんお客は皆、気持ちよさそうな顔で帰っていく。
ある日、太郎は、店主でもある昌男に「話がある」と切り出した。それは店のことを何よりも大事だと考える太郎が伝えたかった覚悟だった。
昭和が息づく店で繰り広げられる、親子の営みを見つめた。